登山で使うカメラのレンズは何がいい?

一眼レフやミラーレス一眼など、レンズを変えることができるカメラを買ったけど、どんなレンズがあるのか、どんな写真が撮れるのか。
レンズの種類はたくさんありますし、値段も安くはないので、慎重に選びたいですね。
レンズの種類と登山において撮れるシチュエーションをご紹介しますので、レンズを選ぶ際の参考になればと思います。

1 レンズの種類とおすすめシチュエーション

1-1 ズームレンズ

その名の通りズームができるレンズで、倍率を変えて遠くのものを撮影したり、広い範囲を撮ることができるレンズです。
スマホのカメラもズーム機能があるので、最も一般的なレンズといえるでしょう。

ズームレンズのメリットはレンズ一本で様々なシーンの写真が撮れることです。
登山では特に、荷物をなるべく少なくして軽量化させたいです。
レンズをたくさん持って行くとその分かさばって重くなってしまいます。
また、レンズを付け替える手間なく様々な写真が撮れるのも使い勝手が良いです。

ズームレンズはどのようなシチュエーションにも使えますので、どんなレンズを持って行けばいいか分からないという人はとりあえずこれを持って行けばよいでしょう。
カメラとセットで付いてくる標準レンズもズームレンズですしね。
また、荷物を減らしたい場合や、なかなか行けない場所でいろいろな写真を撮りたい場合もズームレンズがおすすめです。

南アルプス間ノ岳山頂にて。ズームレンズ倍率200㎜にて撮影。

1-2 広角レンズ

広角レンズは低倍率で広い範囲が撮れるレンズです。
倍率で言うと35㎜以下が広角レンズと言われており、さらに20㎜以下は超広角レンズといわれているようです。
この数字が小さいほど、広い範囲を撮ることができます。

登山で写真を撮りたい人にとって山々の風景写真を撮りたい人は多いのではないでしょうか。
広角レンズは風景写真を撮るのにピッタリで、広大な絶景を撮りたいには特におすすめです。

1-3 望遠レンズ

広角レンズの反対で、望遠レンズは遠くの対象物をズームして取れるレンズです。
倍率で言うと85㎜以上、中でも400㎜以上を超望遠レンズといわれているようです。
この数字が大きいほど、遠くを写すことができます。

望遠レンズは動物を撮りたい人や、山を拡大して迫力ある写真を撮りたい人に向いています。
特に、動物や鳥を本気で撮りたい人は超望遠レンズを検討してもよいかもしれません。
どこに出てくるか分からない動物は近くで撮ることが難しい為、望遠レンズで遠くから撮影することが望ましいです。
近づくと動物が逃げてしまったり、逆に襲い掛かってくる可能性もありますので、安易に近づくのはやめましょう。
よく野鳥撮影をしている人がドデカいレンズのカメラを構えて撮影していますが、まさにそれです。

ただ、400㎜を超えるような超望遠レンズはとても大きく、重いです。
また、ズームすればするほどブレやすく、撮影自体が難しいです。
私は18-250㎜まで撮れるズームレンズを使用していますが、250㎜の望遠で撮影しようとするとやはりブレやすいので、それ以上となると三脚などが必要になってくるかと思います。
それこそ野鳥撮影をしている人は三脚を使用していますが、三脚も持って行こうとするとさらに荷物が多くなって重くなります。

登山で気軽に使いたい人は倍率300㎜ぐらいまでにしておきましょう。
荷物がかさばってもいいから本気で動物を撮りたい人は、400㎜以上の超望遠レンズを検討してみてください。

1-4 単焦点レンズ

単焦点レンズはズーム機能が無いレンズです。
倍率がレンズによって固定の為、近づけて撮りたい、広範囲を撮りたい時は自分が動くしかないです。

単焦点レンズのメリットは何といってもぼけやすいことです。
F値が小さいレンズが多く(詳しくは後述します)、明るくぼかした写真を撮ることに向いています。
またレンズが小さく軽いため、持ち運びがしやすい。
比較的安価である為、2本目以降のレンズとして手に入れやすいという良さもあります。
私は倍率35㎜、F値1.8までの単焦点レンズを使用していますが、季節の植物や苔を撮りたい時、人物を撮りたいときに気に入って使っています。

白駒池付近、もののけの森にて。35㎜単焦点レンズにて撮影。

1-5 マクロレンズ

近くの対象物をより接写できるレンズです。
自分は持っていないのですが、知人に借りて使わせてもらったところ、衝撃でした。
花のめしべや葉っぱの繊維なども鮮明に映し出すことができます。
(普通のレンズだと近すぎるものはピントが合いません)

マクロレンズは植物を主に撮影したい人に向いているでしょう。
植物の細かい繊維や、とても小さい植物を鮮明に写し出すにはマクロレンズが必要です。

2 レンズを選ぶ際に見るところ

2-1 焦点距離(ズームの倍率)

先ほどから何㎜などと述べていますが、これが焦点距離です。
要はどれぐらいの範囲を写すか、という数字です。

ズームレンズですと、例えば18-55㎜などとレンズ一本で倍率を変更することができます。
この数字が小さいほど広範囲を撮影でき、また大きいほどズームして撮影できます。
単焦点レンズだとこの値が35㎜や50㎜など固定の為、同じ焦点距離で撮影することになります。

動物を撮影したいのに10-20㎜の超広角レンズを購入してしまった、などの失敗をしないように確認しましょう。

2-2 F値(絞り)

謎の用語が出ましたね笑
簡単に言うと、どれぐらい明るく撮れるかという値です。
どれぐらいカメラのセンサーに光を入れるかで写真の明るさが変わってきますが、それをこのF値で設定します。
この数字が小さいほどセンサーに光を集めることができ、明るい写真を撮ることができます。

一般的に単焦点レンズのほうがズームレンズよりF値は小さいです。(F1.8やF2など)
また、ズームレンズですとF3.6~6.3など、〇〇~〇〇という表記になっています。
これは最も低い倍率(もっとも広範囲で撮る)だとF3.6、最も高い倍率(最大ズーム)だとF6.3というように、ズームするほどセンサーに光が集めにくくなり写真が暗くなります。

F値が小さいレンズほど明るい写真が撮れて様々な雰囲気の写真が撮れますが、その分高価になります。
予算と照らし合わせながら検討するようにしてください。

2-3 オートフォーカスの有無

自動でピントを合わせる機能があるかないかです。
スマホのカメラは基本的にはありますね。
ただ、一眼レフなどのカメラだと自分で調整する必要があります。

現代のカメラだと基本的にはオートフォーカス機能が備わっている為、シャッターを半押しすることでピントを合わせることができます。
ただし、レンズがオートフォーカスに対応していないとそれができず、手動でピントを合わせなければなりません。
レンズは中古で購入するという人が多く、古いレンズを購入するとオートフォーカス機能がない場合がありますので注意してください。
私は一度この過ちを犯しました笑

2-4 持っているカメラに装着可能か

そもそもレンズがカメラに対応しているか確認してください。
基本的にはレンズの説明にNikon対応、Canon対応など、どのメーカーに対応しているか表記されています。
これを間違えるとレンズが無駄になってしまいます。
レンズはカメラと同じメーカーのもの(NikonならNikon、CanonならCanon)、別メーカー(TamronやSIGMAなど)を装着します。
カメラと同じメーカーのレンズなら良いですが、別メーカーのレンズを装着する際は特に注意しましょう。

終わりに

レンズひとつで撮れる写真が全く変わってきます。
これはスマートフォンにはない面白さだと思います。

ただ、レンズは新品で買うと安い買い物ではないので、自分が撮りたい写真を思い浮かべて納得するものを選んでほしいと思います。
同じメーカーのカメラを持っている人同士ならレンズを交換して撮影してすると面白いかもしれませんね。

それでは!

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