私が雪山登山を頻繁にするようになったきっかけが、雪の唐松岳登山です。
私は150座以上登頂していますが、その中でも感動した山行ランキング5位以内には入るかと思います。
今回はそんな雪の唐松岳登山についてお話しします。
唐松岳とは
山の詳細
唐松岳は北アルプスの後立山連峰に位置する標高2,696mの山です。
スキー場のリフト終点の1,830m地点から登山開始できることもあり、どの季節も多くの登山者で賑わいます。
後立山連峰の真ん中あたりに位置するため、山頂や展望スポットから周囲の名立たる山々や美しい稜線を眺めることができます。
日本三百名山のひとつに数えられていますが、個人的には二百名山や百名山でも良かったのではないかと不思議に思うほど魅力の詰まった山です。
※後立山連峰の代表する山として、白馬岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳などがあります。
唐松岳の魅力
八方池
八方池は標高2,060m地点に位置し、リフト終点の八方池山荘からおよそ1時間程歩いた先にある池です。
池の後方には白馬岳をはじめとした白馬三山が連なり、まさに雄大そのものです。
八方池の最大の見どころは、なんといっても白馬三山のリフレクション。
風が弱いことが条件ではありますが、池の水に反射して白馬三山が映り込みます。
上下に映し出される白馬三山、圧巻です。
隣接する山への縦走
唐松岳は後立山連峰の真ん中あたりに位置するため、周囲の山への縦走路がいくつかあります。
北に行けば白馬岳、南に行けば唐松岳や鹿島槍ヶ岳など、名立たる日本百名山への縦走が可能です。
それぞれ山小屋など宿泊できる場所もあるので、泊まりで縦走を計画するのもいいですね。
ただし、縦走する場所によっては難易度が格段に上がります。
白馬岳に行こうとすると不帰ノ嶮と呼ばれるキレット、鹿島槍ヶ岳まで足を延ばそうとすると八峰キレットを通過しなければなりません。
どちらも日本三大キレットに数えられており、非常に難易度が高く危険が伴います。
もしそこまで縦走する場合は自分の体力やレベルと相談し、ダメだった時ののエスケープルートを確保して置くなど念入りの準備をしておきましょう。
白馬八方尾根スキー場
ゴンドラの乗り場である白馬八方尾根スキー場は日本最大級のスキー場であり、スキーやスノボが好きな人は近くで宿泊し、唐松岳登山、2日目はスキースノボをするといった楽しみ方もできます。
唐松岳を単体で登ろうとする場合は白馬八方尾根スキー場からゴンドラ、リフト2本を乗り継いで登山口の八方池山荘に向かいます。
標高1,830m地点まで乗り物で行けるので、山頂までそれほど難易度は高くなく、気軽に登ることができます。
雪の唐松岳 登山記録
- 登山口 八方池山荘
- アクセス 白馬八方尾根スキー場より、ゴンドラとリフト2本乗り継ぎ
八方アルペンライン 往復3,800円(ゴンドラ、リフト2本セット)
スキー場駐車場 無料 (ゴンドラ付近に有料駐車場もあり) - 所要日数 日帰り
- 時期 2020年3月15日
- 標準コースタイム 6時間30分
- 実際にかかった時間 5時間30分
- 登山ルート
八方池山荘 (65分)→ 八方池 (150分)→ 唐松岳山頂 (125分)→ 八方池 (50分)→ 八方池山荘 - ゴンドラ、リフトの時間について
冬季はゴンドラの始発が8:00、リフトの最終が15:30です。
日帰り登山の場合、この間に下山できなければ帰ることができなくなります。
(その場合は八方池山荘泊)
それを考慮したうえで計画をしてください。
参考:白馬八方尾根スキー場ホームページ(料金表)
白馬八方尾根スキー場の駐車場はいくつかありますが、無料駐車場はいずれもスキー場の敷地外にあります。
車を駐車し、荷物を持ってゴンドラまで歩きます。
ゴンドラとリフト2本を乗り継ぎ、八方池山荘に到着。
なんだか雲が迫ってきそうではありますが・・・。
いざ出発。
1時間ほど歩き、八方池へ。
冬は池が氷と雪で見ることができませんが、白馬三山は雄大です。
恐れていたことに、雲が追い付いてきました。
そのまま雲の中を歩くことに。
その後は晴れたり曇ったりとパッとしない天気の中を歩いていきます。
途中、傾斜がキツくなります。
山頂付近の唐松岳山荘はスルー。
だいぶ雲があります・・・。
唐松岳山荘を超えたあたりからまた雲の中に入ってしまいました。
当時は雪山にあまり慣れていないし怖かったので、気分が乗らなかったり引き返したくなったら引き返そうという話をしていました。
しかし山頂はものの10数分先。
とりあえず登頂してサッとかえってこようということになりました。
そして山頂に登頂したら・・・。
これだから登山はやめられません(笑)
登頂した瞬間に雲がなくなり、この絶景です。
ほんっっとに感動しました。
その後は山頂も晴れたり曇ったりを繰り返しましたが、晴れてるときに写真を撮りまくり、結局20分ほど滞在しました(それ以上は寒くて居座れなかったです)。
山頂を満喫した後は下山です。
下山はほとんど雲の中でしたが、山頂でこれ以上なく満足できたので文句ないです。
とにかくケガだけ気を付けて、リフトまで下りました。
唐松岳で撮った写真
終わりに
これぞ雪山の醍醐味、まさに青と白の世界といった景色を堪能できました。
道中は雲がかかっているけど、登頂した途端にパぁっと晴れるという状況。
ずっと快晴もそれはそれで良いですが、それ以上の感動がありました。
唐松岳は人気故に人が多くトレースも多いため、晴れていて環境が良ければ雪山初級者にも登ることができるでしょう。
ただ、リフトの始発と最終があり、登山できる時間に制限があることが一番の注意点です。
その制限時間も余裕がたくさんあるわけではありませんので、人が少なくてラッセルしなければならなかったり、登山中少しでも厳しいと思ったら撤退すべきでしょう。
もしくは、最初から1泊2日の計画で行くかですね。
また天候によってはリフトが運航しない可能性もあるため、リフトの運行状況もぬかりなく確認しておきましょう。
とはいえ、環境が良ければ最高の絶景が待っています。
それが見れるかどうかは天気と運としか言えませんが、最高の天気の時に登山できることになったらぜひ唐松岳の絶景を楽しんでください!
それでは!
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