スマホカメラの性能がどんどん上がっていくこのご時世。
しかし、そんな現代でもスマホでは撮れない写真が存在します。
その一つに、星空があります。
満天の星空が広がっているのに、スマホカメラを向けると画面には何も写らなくて悔しい思いをすることがあると思います。
星空を撮影するためにはちゃんとしたカメラが必要です。
今回はカメラで簡単に星空写真を撮影する方法をお話しします。
星空写真の撮影方法
星空と富士山
星空を撮影するためには、カメラの設定を自分で調整する必要があります。
その為、カメラはオートモードではなくマニュアルモード(設定をすべて自分で調整するモード)にしましょう。
カメラの設定
星空写真を撮影するためには、カメラのセンサーに沢山の光を取り込む必要があります。
つまり、より明るく撮影する設定にしなければなりません。
具体的には、以下のように設定する必要があります。
・F値(絞り):できる限り小さくする
・シャッタースピード:遅めにする
・ISO:大きくする
・露出:プラスの値にする
光輝くきれいな星空でも、夜の空はとても暗いです。
ましてや、きれいな星空は周囲に明かりが少ない状況なので、カメラに光が入りにくいです。
その為、カメラの設定をなるべく光を取り込む設定にし、写真を明るくしてあげましょう。
F値は最小限まで下げましょう。
そのため、レンズはできるだけF値が小さいレンズ(単焦点レンズなど)が好ましいです。
シャッタースピードを遅くすると、写真がブレやすいです。
星空写真を撮影する際はシャッタースピードを非常に遅くするため(目安:1秒以下)、カメラを手で持ちながらの撮影は正直難しいです。
ISOを上げすぎると画質が荒くなりやすいです。
F値やシャッタースピードの設定を変えながら何枚か撮影し、星空が撮影できるISO値を探しましょう。
露出を上げると明るく光るものをより目立たせることができるため、プラス方向に上げましょう。
ただし、上げすぎて星が光りすぎる可能性もあるため、調整しながら何枚か撮影してみましょう。
ピントの合わせ方
星空撮影の一番の難関がピントを合わせることです。
星は極端に言ってしまえば小さな点なので、カメラがそれを認識することが難しいです。
つまり、オートフォーカス(自動でピントを合わせる機能)は使えないと思ってください。
ピントも自分で合わせる必要がある為、マニュアルフォーカス(レンズのフォーカスリングを回して手動でピントを合わせる方法)にしましょう。
手動でピントをで合わせる際、どこにピントを合わせるかがカギとなります。
以下のステップを踏んでピントを合わせましょう。
1.空を見上げ、光が強く目立つ星を見つける
2.カメラの設定を過剰なほど明るめに調整する
3.レンズを星に向け、フォーカスリングを回してピントを調整する
4.撮影してみる
5.カメラの設定やピントを調整して、再度撮影
6.2~5を繰り返す
まず、ピントは見上げた星空の中から一番目立つ星に合わせると合いやすいです。
次に、カメラの設定はまずは過剰なほど明るめの設定にし、徐々に明るさを落としていくほうがよいです。
また、カメラの設定をカメラモニタに反映する(実際に撮れる写真をモニタに写す)カメラを持っている方は、ファインダーではなくカメラモニタモードで調整すると撮影しやすいです。
ファインダーだと、カメラ越しに星を見つけることがそもそも難しいので…。
(ピントをうまく調整しないとファインダー越しに星が写りません。)
あとは、とにかく何枚か撮りながら設定とピントを調整していきましょう。
一回の撮影で星空を上手に撮影することは難しいです。
何枚か撮影した中から、お気に入りの星空写真を残しましょう。
星空写真を撮影するために必要な道具
ここでは星空写真撮影に必要な道具を紹介します。
三脚
星空写真の撮影はシャッタースピードをかなり遅くする必要があるため、手でカメラを持っての撮影は難しいです(非常にブレやすい)。
その為、三脚を使用し、カメラを固定することでブレずに星空を撮影することができます。
ただし三脚を使用していても風でブレてしまうこともありますので、できるだけ安定した三脚を使用することが望ましいです。
レリーズorリモコン
レリーズとはカメラに取り付けるシャッターボタンの事です。
最近のカメラであればリモコンやスマホでシャッターを切ることができる機種もあります。
カメラのシャッターボタンを押す瞬間、どうしてもブレが発生してしまいます。
それを無くすために、遠隔でシャッターを切る道具があるとブレずに撮影することができます。
予備バッテリー
星空写真はその設定から、バッテリーの消耗が日中より激しいです。
また、星空はもちろん夜の肌寒い時。
きれいな星空が有名な場所は長野県の阿智村など、街明かりが少なく標高の高い場所が多いです。
つまり、寒いです笑
寒い状況ではバッテリーが突然無くなることがあります。
極寒の場所で70%あったスマホの充電がいきなり10%まで下がってた、なんて経験ある人も多いかと思いますが、まさにそれです。
星空を撮影する際は思っている以上にバッテリーが消耗しますので、予備バッテリーを持って行くことをお勧めします。
道具を使わずに星空写真を撮影する方法
道具なしで撮った星空
先ほど星空の撮影に必要な道具を紹介しましたが、それらが無くても撮る方法はあります。
ここでは、その方法を紹介します。
レンズが上に向くように配置する
三脚が無くても、レンズを上に向ければ星空写真は撮れます。
この時、以下の方法を試してみて下さい。
・カメラは何か台の上、または床に置く(自己責任でお願いします…)
・うまいこと傾きを調整する
三脚があることが望ましいですが、ない場合でも創意工夫で何とかしましょう笑
セルフタイマーを使用する
セルフタイマーとは、シャッターボタンを押して数秒後に撮影する方法です。
集合写真でよく使いますね。
シャッターボタンを押した時が最もブレます。
セルフタイマーを使用することで、その瞬間を無くすことができます。
ただし、一枚撮影するのにかかる時間は増えますので、そこはご了承ください。
終わりに
撮影が難しいと言われる星空写真ですが、きれいな星空がそこにあるのにそれを撮影できずに見過ごすなんて悔しいし勿体ないですよね。
星空はカメラさえあれば、他の道具が無くても撮影することはできます。
設定を調整しながら星空を撮影していると、カメラの設定のよい勉強にもなります。
ぜひ星が出ているときに、星空写真の撮影を楽しんでください。
それでは!
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