稜線の素晴らしさと大変さについて語る

登山

稜線とは山の峰と峰をつなぐ、山頂に向かって伸びる道の事です。
登山をする人にとってオアシスである稜線。
そんな魅力の詰まった稜線について、今回お話していきます。




稜線の素晴らしい所

遮るもののない絶景

稜線の魅力と言えば、やはり遮るもののない大絶景でしょう。
前を向けば山頂やそこに続く一本道。
横には周囲の山々の景色。
上を見上げれば満天の空(晴れていれば)
場所によっては下界の街や海が見えたりもします。
森林限界を超えるため、360度見渡すことができるパノラマビューが広がります。
そんな稜線からの景色を目の当りにしたら、間違いなく心奪われます。
私も稜線の景色は大好きでいろんな稜線に行っていますが、何度行っても行く度に感動し心からの声が出てしまいます。

森林から抜けたときの爽快感

稜線に出るまでは森林の中を登ることが多いです。
展望が少なく暗い道を我慢して歩いて行った後、ドカーンとひらけた稜線に出ます。
森林では木々に遮られていた風や太陽などがすべて自分に注がれ、その時の爽快感と言ったら・・・言葉では言い表せません。
まさに頑張った先の贅沢すぎるご褒美ですね。
まるで自然と一体化したかのような気分になります。
私の場合、解放的になって走り出してしまうこともしばしば(笑)

道が平坦で高低差が少ない

稜線は山の峰と峰をつなぐ一本道なので、高低差が少ないです。
稜線に出るまではキツイ登り坂が続くので大変ですが、出てしまえば平坦で比較的歩きやすい道となります。
そのため体力をあまり使わず、その分絶景を楽しむ余裕ができるでしょう。
ただし、山によってはガレ場や砂場で足元が悪い場合もあるため、絶景に感動しすぎて転ばないように気をつけましょう。

先へ延びる一本道

稜線は山頂へ延びる一本道であり、自分が目指す山頂を見ながら歩いていくことになります。
ここを歩いていけばたどり着く、という感覚が個人的にすごく好きです。
目標の場所まで一歩一歩近づいているのが目に見えて分かり、またどれだけ歩いたかも目で見て分かりやすいので、こんなに歩いてきたのか・・・と達成感も感じやすいですね。

稜線の大変な所

風が強い

素晴らしい所の裏返しにはなりますが、稜線は遮るものがない分、風が非常に強いです。
風が強い日だと突風で立っていられなくなったり物が飛ばされてしまったり、最悪の場合自分が飛ばされて転倒や滑落などにもつながるので非常に危険です。
風速が20m/sを超えるような強風の時には稜線歩きメインの山は中止にしたり、行ってしまっている場合は危険だと思ったら引き返すべきです。
もし飛ばされてしまいそうなほど風が強い場合は、立っていると直に風に当たってしまうので、しゃがんだり岩陰で風をしのいで少しでも強風が収まるのを待ってから対応しましょう。

気温が低く寒さを感じやすい

稜線は風が直接身体に当たるので、寒さを感じやすいです。
特に汗をかいていると汗冷えでより寒さを感じたり、低体温症のリスクが高くなって危険です。
また、稜線は山頂に近い標高なので、標高が低い場所より気温も低いです。
稜線歩きをする場合は防寒具、特にウインドブレーカーは必ず持参し、寒さを感じたら羽織れるようにしておきましょう。

雨を凌げない

稜線で雨が降ると、背の高い木など遮るものがないのでもろに雨に打たれます。
それに加えて強風や寒さがあるので、低体温症のリスクも非常に高くなります。
雨で視界がないとせっかくの稜線の絶景も見ることができません。
雨の降る確率があるときは稜線メインの登山は考えたほうがいいかもしれません。
また、レインウェアは必ず持参しておきましょう。

直射日光

太陽を遮る木々がない稜線は直射日光が常に当たります。
また標高も高いので、日差しはより強いです。
紫外線によって肌の日焼けもちろん、眼も日焼けします。
眼が日焼けすると眼が充血したり疲れてしまいます。
長い期間直射日光を浴び続けていると将来的にも重大なトラブルになる可能性もあります。
稜線歩きはもちろん、登山に行くときは日除けとして必ずサングラスや日焼け止めなどのUVカット用品を用意しておきましょう。

すれ違いが大変

往路と復路が同じの稜線では当然すれ違いが発生します。
道が狭い稜線もたくさんあり、そういった稜線ではすれ違いが大変になります。
稜線の両脇が崖だったりすると、すれ違いも危険になります。
対面に人が来たときは譲り合ったり声を掛け合いながら、あせらずゆっくりすれ違うように心がけましょう。

終わりに

稜線にはこれでもかというほどの魅力が詰まっています。
稜線歩きという言葉がいたる所で使われていたり、WEBや本などでも山の紹介で稜線歩きが魅力と紹介されることが多くあるような、登山をする人に大人気の道です。
その一方でいくつもの過酷な面もあり、準備を怠ると素晴らしい稜線を満足に楽しめなくなってしまいます。
折角素晴らしい稜線を歩くからには存分に楽しみたいですよね。
稜線の素晴らしい所と大変な所を知っておき、しっかり準備をして稜線歩きを楽しんでください。

それでは!



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